中国の王毅・共産党政治局員兼外相は27日、北京を訪問中のサリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)と会談した。中国外務省によると、王氏は会談で「中米関係を安定的で、健全かつ持続可能な発展に向けて推進しなければならない」と述べた。サリバン氏は「中国と幅広い問題について実りある対話をしたい」と応えたという。
サリバン氏の訪中は、2021年のバイデン政権発足以来、初めて。会談は2日間にわたって行われるとみられる。
会談では、双方の主張が鋭く対立する台湾や南シナ海について深く議論する見通し。また、米国は、ウクライナに侵攻するロシアの防衛産業を中国が支援していることなどについて懸念を伝える。中国側も米国による先端半導体の対中輸出規制や、中国製電気自動車(EV)への追加関税などを批判するとみられる。一方、米中両軍の対話促進や麻薬問題での協力なども協議する。
米中首脳は昨年11月に米西部カリフォルニア州で会談して以降、対面での会談はない。サリバン氏の訪中では、首脳会談に向けた調整が行われる可能性もある。【北京・岡崎英遠】
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