中国軍のY9情報収集機1機が26日に長崎県の男女群島沖を飛行し、軍用機として初めてとなる日本領空の侵犯が確認された問題に関し、木原稔防衛相は27日の閣議後記者会見で「わが国主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすもので全く受け入れることができない。極めて厳重に抗議し、再発防止を強く求めた」と述べた。
中国の意図や目的は「事柄の性質上、確たることを申し上げるのは困難。中国の軍事動向に強い関心を持って注視する」と指摘した。林芳正官房長官も同日午前の会見で、木原氏と同様の認識を表明した。
木原氏は、自衛隊と中国軍の偶発的衝突を防ぐ目的で、昨年5月から運用を始めた防衛当局幹部間のホットライン（専用回線）について「具体的な使用状況は事柄の性質上、回答を差し控える」として明らかにしなかった。
さらに中国軍の動向も言及。「わが国周辺での軍事活動はますます拡大、活発化の傾向がある。中国軍機の行動の意図、目的などを分析する必要がある」と強調した。（共同）
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