麻薬犯罪組織の暗躍により治安が悪化するエクアドルで、対策強化に向け軍の役割を拡大することの是非などを問う国民投票が21日行われた。地元紙によると、事前の世論調査では8割が対策強化を支持している。
国民投票の設問は、麻薬組織の掃討作戦への軍投入や、テロ、殺人などの犯罪に対する罰則強化など憲法改正を伴わないものも含む計11項目。有権者は約1300万人。
来年の大統領選を見据えるノボア大統領は犯罪取り締まりに力を入れており、投票結果は再選に向けた試金石になりそうだ。ノボア政権は、警察が5日に首都キトのメキシコ大使館に突入し、汚職の捜査対象だったグラス元副大統領を拘束した問題を巡って各国から批判を浴びている。
コカインの生産地として知られるコロンビアとペルーに挟まれたエクアドルは欧米に向けた密輸の中継地となっており、捜査当局は1月9日からの約3カ月間で組織メンバーら1万8000人以上を拘束した。(共同)
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