レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは25日、320発以上のロケット弾をイスラエル北部の軍事施設に対して発射したと発表した。7月にレバノンの首都ベイルートでイスラエル軍に暗殺された幹部を巡る報復の一環だという。この攻撃で、女性1人が軽傷を負った。
ヒズボラは「(報復の)第1段階が完了した」と主張し、報復が終わるまでには「まだ時間がかかるだろう」と強調した。
一方、イスラエルメディアによると、ヒズボラの攻撃を事前に察知したイスラエル軍は25日朝、約100機の戦闘機でレバノン南部などを空爆し、数千に及ぶヒズボラのミサイル発射施設を破壊したという。
パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が昨年10月に始まって以降、ハマスに連帯するヒズボラはイスラエル北部への攻撃を続け、イスラエルも応戦。7月にはイスラエルの占領地ゴラン高原にロケット弾が着弾し、子どもら12人が死亡した。
また、イスラエル軍は7月末にハマスの最高指導者ハニヤ氏をイランで暗殺したとみられており、イランは報復を宣言。ヒズボラを含めた親イランの武装組織による激しい攻撃への懸念も高まっていた。【エルサレム松岡大地】
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