カメラを向けると集まってきて笑顔を見せる少年たち=ガザ北部ジャバリアで2015年5月(並木麻衣さん提供)

 イスラエルの報復攻撃を受け続けるパレスチナの人々が営んできた暮らしを紹介するイベントを、横浜市在住の女性2人が24日、市内で開く。主催者らは「遠いと思われがちな場所に生きる人たちとのつながりを見つけ、状況を変えるために考えて行動するきっかけになればうれしい」と話している。

 イベントは「パレスチナ文化・現地―学びとつながりの時間―」。会社員の宿澤愛さん(45)と、パレスチナ自治区ガザ地区での住民支援経験があるNGO日本国際ボランティアセンター元職員の並木麻衣さん(39)が企画した。

ガザ北部の壁に描かれていた日本の漫画「キャプテン翼」の落書き。アラブ圏でも大人気のキャラクターだ=2016年11月(並木麻衣さん提供)

 ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる昨年10月の越境攻撃後、パレスチナに長年占領政策を続けるイスラエルの報復は「ジェノサイド(大量虐殺)」と指摘される状況だ。日本のメディアが十分に報じていないと感じた宿澤さんは「自分で知ったことを伝えよう」とデモやイベントを企画してきた。ガザへの支援送金の方法を相談した並木さんと、「横浜つながり」で今回のイベントを準備した。

 6月にパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区を訪問した「北海道パレスチナ医療奉仕団」の関係者も参加して現地情勢を説明する。並木さんはパレスチナでの暮らしぶりを画像などで解説。茅ケ崎在住の木版画家・古知屋恵子さんによる「パレスチナ紙芝居」や中東のひよこ豆ペーストも提供される。

 イベントの参加費は18歳以上1500円、高校生1000円、中学生以下500円。午前10時から午後5時まで、横浜市西区東ケ丘の「CASACO(カサコ)」で開かれる。【和田浩明】

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