ウクライナ軍による越境攻撃を受け、ロシア西部では住民ら18万人の避難が進められていますが、受け入れ態勢の不備を指摘する声も出ています。

独立系メディアなどによりますと、ロシア西部クルスク州では国境地帯から避難してきた人たちの間で食料や寝具が不足しているといった声が出ているということです。

今回の越境攻撃をめぐり、クルスク州の知事代行は州内の18万人が避難対象となり、すでに12万人以上が避難したとしていますが、避難の受け入れ態勢が追いついていない可能性もあります。

こうしたなか、首都モスクワでは、現地に支援物資などを送る活動が始まっています。

ボランディアのリーダー
「いま最も必要とされているのは食料です。秋が近づいているので暖かい衣類もとても重要になっています」

一方、ロシア領土が大規模な攻勢を受けるという今回の事態にモスクワ市民の受け止めは様々です。

市民
「領土をすぐに奪還しなければなりません。われわれの国が攻撃されたのです」
「ロシアとウクライナの間で起きていることは両国にとって悲劇です。勝者はありません。誰もが苦しんでいます」

政府系の世論調査団体「世論基金」によりますと、当局の行動に不満を感じると答えた人が今月11日の調査で25%と先月下旬より7ポイント増えていて、去年6月に民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏が武装反乱を起こした後に26%を記録して以来の高さとなっていて、国民の不満の高まりがうかがえます。

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