11月の米大統領選を巡って、民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)の陣営は15日の声明で、10月に共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)との第2回テレビ討論会を開くことで両陣営が合意したと明らかにした。「討論会を巡る議論は終了だ」とも述べ、トランプ陣営が求める追加の討論会には応じない姿勢を示した。
ハリス、トランプ両氏の第1回討論会は、9月10日にABCニュース主催で開かれることが決まっている。トランプ陣営は9月にさらに2回の討論会に応じるよう求めていたが、ハリス陣営が拒否した形だ。2回目の討論会の日時など詳細は決まっていない。
トランプ氏は15日の記者会見で、6月のジョー・バイデン大統領(81)との討論会を主催したCNNの司会者2人が「信じられないほど実直で誠実だった」と称賛。ABCは「最も不公正だ」と批判し、公平に討論を進行するようけん制した。
一方、共和党副大統領候補のJ・D・バンス連邦上院議員(40)は15日、CBSニュースが主催する10月1日の討論会に参加すると表明。民主党副大統領候補の中西部ミネソタ州のティム・ウォルズ知事(60)も既に参加を表明しており、開催が決まった。
バンス氏は15日のXへの投稿で「国民のために可能な限り多くの討論を開くべきだ」と主張。9月18日にCNN主催の討論会に応じるようウォルズ氏に求めたが、ハリス陣営は副大統領候補の討論会は1回限りだとしている。
民主党は、バイデン氏からハリス氏に候補を差し替えてから勢いづいている。トランプ陣営は流れを変えるため、一連の討論会を転換点にしたい思惑があり、討論会の時期や形式を巡って駆け引きが続いてきた。
米大統領選は11月5日に投票日を迎える。早い州では9月から期日前投票の手続きが始まる。【ワシントン秋山信一】
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