11月の米大統領選への立候補を表明している弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏は15日、X(ツィッター)に「(民主党候補の)カマラ・ハリス副大統領を支持するつもりはない」などと投稿した。ケネディ氏の陣営がハリス氏陣営に対し、支持に回ってハリス政権が誕生した場合の処遇について話し合うために面会を求めていたと報じられたばかり。選挙戦からの撤退を模索しているとの見方を拭う狙いがある。
ケネディ氏は投稿の中で、ハリス氏と現在の民主党について、父ロバート・ケネディ元司法長官や伯父のジョン・F・ケネディ元大統領の時代の民主党とは違うと批判。大統領選でハリス氏を支持するつもりはないとしたうえで、「彼女を打ち負かす計画はある」とした。
米主要メディアは14日、ケネディ氏の陣営が先週、仲介者を通じてハリス氏陣営に会談を提案したが、ハリス氏や周辺は反応も関心も示さなかったなどと報じた。ケネディ氏はニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、仲介者を通じて何度もハリス氏陣営に接触してきたことを認めたうえで、「彼らは私と話す気はないと聞いている」と答えたという。
ケネディ氏は、バイデン大統領(民主党)にも、トランプ前大統領(共和党)にも嫌気が差している「ダブルヘイター」の有権者らから支持を集めていた。調査機関ピュー・リサーチ・センターが7月上旬に実施した世論調査での支持率は、トランプ氏の44%、バイデン氏の40%に対し、ケネディ氏は15%だった。
しかし、7月下旬にバイデン氏が撤退を表明して以降、支持率は低下傾向にある。ピューが8月5~11日に実施した調査では、ハリス氏の46%、トランプ氏の45%に対し、ケネディ氏は7%。民主党候補がハリス氏に差し替わったことで、ケネディ氏が大きな影響を受けていることがうかがえる。【ワシントン西田進一郎】
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