秋のアメリカ大統領選挙に向けて勢い付く民主党のハリス陣営は激戦州・ネバダ州で集会を開き、労働者階級の有権者に秋波を送りました。

アメリカ ハリス副大統領
「皆さんへの約束です。私が大統領になったらアメリカの労働者階級の家庭のための戦いを続けます。それには、最低賃金の引き上げやサービス業や接客業のチップへの課税撤廃などが含まれています」

 ハリス氏は10日、激戦ネバダ州での演説でトランプ氏も掲げているチップへの課税撤廃などを新たに打ち出し、労働者階級のために戦うと力を込めました。

 ネバダ州で勝敗を握るヒスパニック系の有権者が物価高など経済政策を重視していることを念頭にアピールした形です。

 9日には、全米最大のヒスパニック系市民団体がハリス氏の支持を表明しました。1929年の設立以来、団体として大統領候補を推薦するのは初めてです。

 メキシコ国境に近いネバダ州やアリゾナ州では、不法移民の急増などを受けてトランプ氏が徐々にヒスパニック系の支持を集めていましたが、市民団体が支持を表明したことでハリス氏への揺り戻しが始まる可能性があります。

 また、ニューヨーク・タイムズが10日に発表した世論調査では、ペンシルベニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州の激戦3州すべてで、支持率が46%のトランプ氏に対し、ハリス氏が50%でトランプ氏をリードしていることが分かりました。

 選挙の争点となる経済や移民に関する問題への期待値はトランプ氏に軍配が上がっていて、ハリス氏が今後、具体策で有権者をひきつけられるかが焦点です。

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