米大統領選の共和党候補であるトランプ前大統領=2024年7月31日、AP

 11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党候補のトランプ前大統領(78)は2日深夜、民主党の候補指名が確実となったハリス副大統領(59)とのテレビ討論会を9月4日に開催することでFOXニュースと合意したと自身のソーシャルメディアに投稿した。会場は未定だが、勝敗の鍵を握る激戦州である東部ペンシルベニアで開かれるという。ただし、ハリス氏側と合意したのかどうかは不明だ。

 討論会は当初、トランプ氏と民主党のバイデン大統領との間で、6月27日に米CNNが主催して第1回、9月10日に米ABCテレビが主催して第2回を開くことで合意していた。しかし、第1回の討論会後で精彩を欠いたバイデン氏が大統領選からの撤退を表明した。

 バイデン氏に代わって候補指名を確実にしたハリス氏は、トランプ氏との討論会に意欲をみせ、「私は準備ができている。さあ、やろう」などと挑発してきた。これに対し、トランプ氏は2日放送のFOXビジネスとのインタビューで、討論会について「やりたい」とはしつつも、「なぜやらなければいけないのかと感じている」などとも述べ、慎重な姿勢を示していた。

 トランプ氏はこの日の投稿で、9月10日に予定されていた討論会について、バイデン氏が参加しなくなったことや、ABC側と訴訟中で利害対立が生じることを理由に挙げ、「中止になった」と説明。新たな討論会はFOXが開催するとし、モデレーター2人の名前も挙げた。

 また、民主党の候補者交代を「民主主義に対する脅威だ」と批判したうえで、「候補者が代わろうが代わるまいが、彼らの悪い政策は同じであり、このことは9月4日の討論会で強烈に明確になるだろう」と主張。討論会が期日前投票が始まる9月6日の直前になるとして「この日程は都合がよく適切だ」などと述べた。【ワシントン西田進一郎】

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