米民主党は2日、11月の大統領選の候補者を決める代議員によるオンライン投票で、ハリス副大統領(59)が指名獲得に必要な代議員の過半数を確保したと発表した。ハリス氏は5日の投票締め切り後に正式に指名される。主要政党で女性が候補者になるのは、2016年大統領選のヒラリー・クリントン氏に次いで二人目で、黒人、アジア系の女性では初めてとなる。
ハリス氏は1日に始まったオンライン投票で代議員の過半数を獲得したとの党の発表を受けて、X(ツイッター)で「民主党の大統領候補者となることを光栄に思う。来週正式に指名を受ける」と述べた。
ハリス氏は6日までに副大統領候補を発表する見通しで、19~22日に中西部イリノイ州シカゴで開く党全国大会で指名受諾演説に臨む。
民主党の大統領候補指名を巡っては、再選を目指したバイデン大統領(81)が2~6月に実施された予備選・党員集会のほとんどで勝利。各州・地域に割り当てられた代議員計約3900人の大半を獲得した。この代議員はバイデン氏への投票を「誓約」しており、バイデン氏はオンラインによる投票で正式に指名される見通しだった。
だが、バイデン氏は6月下旬にあったトランプ前大統領(78)とのテレビ討論会で言葉に詰まるなど精彩を欠き、高齢による衰えへの懸念が再燃。党内やメディアから撤退を求める声が強まり、7月21日に撤退を表明。その際、後任の大統領候補としてハリス氏を推薦していた。【ワシントン松井聡】
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