現在開催中のパリオリンピック™の競技にもなっているバスケットボール。中国では、人口1000人の貧しい村がバスケットボールで村おこしをして、600万人を超える観光客を呼ぶことに成功しました。一体なぜそんなことが起きたのでしょうか?

私たちが訪れたのは中国南部、貴州省にある台盤村。人口およそ1000人。2020年に「脱貧困」を達成したばかりのこの村が今、中国全土から注目を集めています。

理由は、バスケットボールです。

村にバスケが伝わったのは20世紀初めのこと。山がちで広い土地がない台盤村。狭いスペースで楽しめるバスケはあっという間に人気のスポーツになりました。

村人
「この村の人たちはみんな、バスケがすごく好きなんです」
「村の9割近くの人がバスケをするんですよ」

以来、80年以上にわたり毎年、村人が参加するトーナメント大会が開かれていました。

ところが…

去年、全国のアマチュアチームにトーナメントへの参加を呼びかけたところ、SNSでその様子が拡散され大人気に。

アメリカのNBAにちなんで「村BA」という愛称までつき、640万人もの観光客が押し寄せたのです。

観光収入は85億元、日本円で1700億円を超え、貧しかった村はまさに「バスケで村おこし」に成功。

村バスケの責任者 岑江龍 主任
「村に民宿やレストランが次々とできました。間違いなく村人の生活は、以前より幸せになっています」

成功にあやかろうと、この日も他の省から視察団が訪れていました。

大会に参加した選手たちも…

青海省から参加
「地元に根ざしていて、村人とも深く交流できるし、雰囲気がすごくいいです」
「バスケへの愛があふれている大会だと思います」

しかし、この人気に一番驚いているのは村人自身のようです。

村バスケの責任者 岑江龍 主任
「80年近く(バスケを)やってますが、爆発的人気になるとは思いもしませんでした」

成功の一番の理由は、村人のバスケへの愛情なのかもしれません。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。