大谷翔平選手の口座から不正送金された、およそ24億円が第三国に流出している可能性があることが分かりました。スポーツ賭博問題を長年取材するワシントン・ポスト紙の記者に話を聞きました。
■世界に3枚…“大谷3億円カード”どこへ?
MINT LAB TOKYO 荒川豊副館長 この記事の写真 MINT LAB TOKYO 荒川豊副館長「オークションなどのマーケットに出てきた場合は、3億円以上の値段になると考えております」
大谷選手と、大谷選手の元同僚マイク・トラウト選手、水原一平容疑者の3人だけが手にしたベースボールカード。
去年3月のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)決勝、大谷選手とトラウト選手の死闘を捉えた1枚は、シリアルナンバーと共に大谷選手とトラウト選手の“サイン”が入った、世界で3枚だけの“激レア”品です。
野球カードおよそ1000枚、総額4900万円分を大量に購入したという水原容疑者は、カードを手に微笑みを浮かべています。
金欠の水原容疑者はこの激レアカードを手放してしまったのではと、SNS上で関心が寄せられるなか、17日も大谷選手は4打数3安打1盗塁。今シーズンのヒットをメジャートップタイの31本とし、好調を維持しています。
そんな大谷選手について、海外メディアは「水原一平スキャンダルから解放された大谷」と表現しました。
スポーツサイト「Essentially Sports」(17日)「野球だけに集中でき、いいリズムを取り戻しつつある今、ドジャースのスターは最高のパフォーマンスを見せるだろう」
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■24億円“盗まれた”大谷口座 3年も放置■24億円“盗まれた”大谷口座 3年も放置
3年以上アクセス履歴がないことが判明アメリカ連邦捜査当局が公開した訴状によると、水原容疑者がおよそ24億5000万円以上を不正送金した大谷選手の口座は、3年以上アクセスの履歴がなかったことが判明しています。
口座開設時には水原容疑者が同席か2018年3月に開設された口座には、エンゼルスからの給料が振り込まれていて、開設時には水原容疑者が同席していたといいます。
大谷選手が3年間以上、口座を放置していたことについて、ドジャースの同僚グラスノー投手(30)はこう語りました。
グラスノー投手(15日)「多くのスポーツ選手にとって、口座管理を第三者に任せるのは一般的だと思う」
初めて口座にアクセスがあったのは、2021年10月。水原容疑者がブックメーカーからアカウントを付与された後でした。水原容疑者が違法賭博に注ぎ込んだ24億5000万円は、どこに消えたのでしょうか?
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■“大谷の24億円”カリブ海の島国に送金?■“大谷の24億円”カリブ海の島国に送金?
「ワシントン・ポスト」ガス・ガルシア・ロバーツ記者番組は、ワシントン・ポストでスポーツ業界の薬物や賭博問題を取材する記者に話を聞きました。
ガス・ガルシア・ロバーツ記者「アメリカ人賭博業者が、国外で賭博が規制されておらず、グレー領域で取り締まりがされていない国の業者を使うのは、非常によくあることです。だから、大谷翔平の数百万ドルがアンティグア・バーブーダのような、カリブ諸国のどこかに流れた可能性は高いと思います」 カリブ海の島国アンティグア・バーブーダ
胴元を通じて送金された先として有力だと記者が指摘するのが、ロサンゼルスからおよそ6000キロ離れたカリブ海にある島国、アンティグア・バーブーダです。
イギリス連邦加盟国で、1994年に世界で初めて、政府がオンラインカジノに正式なライセンスを発行。オンラインカジノの発祥の地と言われています。
違法賭博の胴元マシュー・ボウヤー氏とも接点違法賭博の胴元マシュー・ボウヤー氏とも接点があるといいます。
ガス・ガルシア・ロバーツ記者「私はアンティグアで活動する賭博業者と、フロリダを拠点とするベテラン賭博業者の関係を見てきた。その一人が札束をボードゲームの箱に入れて、マシュー・ボウヤー氏のカリフォルニアの住所に送った。ボウヤー氏がネットワークを使って、アンティグア・バーブーダでの賭けを扱っていたと考えられる関係性を示しています」 水原容疑者、次回の出廷は来月9日予定
不正送金された24億5000万円の行方は今後、明らかになるのでしょうか?水原容疑者の次回の出廷は、来月9日の予定です。
(「グッド!モーニング」2024年4月19日放送分より)
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