韓国の保守系与党「国民の力」は23日の党大会で代表選を実施し、韓東勲(ハン・ドンフン)前法相(51)を選出した。検察出身の韓氏は、同じく元検察の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の最側近とされてきたが、時に批判的だった。挙党態勢が大きな課題となっている。
国民の力は国会では少数与党で、尹政権の支持率は30%を切っている。与党と政権の足並みがそろわなければ、政権がレームダック(死に体)化する恐れがある。
代表選は4氏で争われ、韓氏が得票率62・8%の圧倒的な支持を得た。
韓氏は法相時代に切れのある答弁で人気を集め、昨年12月には党暫定トップの非常対策委員長に就任した。尹氏とは尹氏の妻、金建希氏のスキャンダルへの対応などを巡り、関係が冷え込んだ。選挙の責任を取って委員長を辞任した後、尹氏と距離を置いた。
他の候補の元喜龍(ウォン・ヒリョン)前国土交通相などは「親尹」派とされ、選挙戦では韓氏と激しく対立した。韓氏が今後、党をまとめられるかも課題だ。尹氏は23日の党大会で「国民の力は私とともに韓国の未来を担う政権与党だ。党と政府が団結しなければならない」と強調。韓氏は当選後「国民の目線に合わせて(党が)変化する姿を見せる」と述べた。【ソウル日下部元美】
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