ハリス米副大統領は22日、11月の大統領選に向けて事実上の選挙活動をスタートさせた。東部デラウェア州の選挙本部での集会では、バイデン大統領(81)の政策を引き継ぐ形で「中間層」を重視する姿勢を強調。またトランプ氏を「自由と権利を持つ以前の時代に後退させようとしている」と批判し、対決姿勢を鮮明にした。
「全ての人が家を購入でき、手ごろな医療を受けられ、労働者が公正な賃金を得られる。そんな国家を築くために戦う。中間層が強くなれば、米国も強くなる」。ハリス氏は、バイデン氏から引き継いだデラウェア州の選挙本部でスタッフらに対し、こう呼びかけた。
トランプ氏については「億万長者や大企業に多大な減税を行い、労働者にその代償を支払わせる政策に戻る。全ての州で人工妊娠中絶を禁止する法律にも署名するだろう」と政策の違いを強調した。「自由、思いやり、法の支配のある国に住みたいのか、あるいは、混乱と恐怖と憎しみの国に住みたいのか。私たち一人一人がその問いに答える力を持っている」と訴えた。
集会には、バイデン氏も電話で参加。陣営関係者に向けて「昨日の(撤退の)ニュースには驚いたと思うし、聞くのがつらかっただろう。ただそうすべきだったのだ」と撤退の判断に理解を求めた。また「トランプ氏はいまだに危険」だと訴えた。【ワシントン松井聡】
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