米東部ペンシルベニア州のシャピロ知事=2022年11月5日、秋山信一撮影

 11月の米大統領選への出馬を断念した民主党のバイデン大統領(81)がハリス副大統領(59)を後継に指名したことを受け、米メディアではハリス氏の副大統領候補選びが早くも話題になっている。ハリス氏に行政トップの経験がないことを踏まえて、有力な州知事の名前が挙がっている。

 下馬評が高いのは、東部ペンシルベニア州のシャピロ(51)、南部ケンタッキー州のビシア(46)、同ノースカロライナ州のクーパー(67)の3知事だ。

知事公邸で毎日新聞のインタビューに応じるロイ・クーパー州知事=米南部ノースカロライナ州で2024年4月3日、秋山信一撮影

 シャピロ氏は大統領選のカギを握る接戦州の知事で、共和党のトランプ前大統領(78)の銃撃事件への対応でも知名度を上げた。

 ビシア氏は共和党が優勢なケンタッキー州の知事で、苦戦が予想された23年知事選で再選を果たして注目された。クーパー氏は民主党が今回の大統領選で奪取を狙うノースカロライナ州の知事を務め、行政経験も長い。

 ほかに、中西部ミシガン州のウィットマー(52)、イリノイ州のプリツカー(59)両知事の名前も取り沙汰されている。

 ただ、バイデン氏の後継指名によってハリス氏が自動的に大統領候補に“昇格”する訳ではない。党内には候補選びをやり直すよう求める声もあり、副大統領候補に挙がっている知事らがハリス氏に対抗する展開もあり得る。

 共和党のトランプ氏は、中西部オハイオ州選出のバンス連邦上院議員(39)を副大統領候補に起用した。今後行われる副大統領候補の討論会も注目される。【ワシントン秋山信一】

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