アメリカ共和党の党大会。最終日にトランプ氏が暗殺未遂事件後、初めてとなる演説を行い「団結」を強調しました。一方、事件をうけ、支持者のなかにはトランプ氏を「神によって守られた特別な存在」と受け止める人も現れ始めています。
共和党党大会の最終日。クライマックスに登場したトランプ氏は大統領候補の指名を受諾する演説を行いました。
アメリカ トランプ前大統領
「私は米国民の半分ではなく、すべての米国民の大統領になるために出馬している。米国民の半分のために勝っても、それは勝利ではないからだ。私は誇りをもって、あなた方(共和党)の大統領候補への指名を受諾します」
暗殺未遂事件をうけて、演説の内容を全面的に書き換えたとされるトランプ氏。演説の冒頭には「団結」を強調しました。
ステージ上には、事件中に家族をかばって死亡した消防士のジャケットとヘルメットが置かれ、キスをする場面も見られました。そして…
アメリカ トランプ前大統領
「コーリー(消防士)に敬意を表するため、黙祷してください」
黙祷も行いました。また、自身が死を免れたことについては…
アメリカ トランプ前大統領
「私は今晩ここにいるはずではなかった。全能の神の恩寵によってのみ、私はこの会場で皆さんの前に立っている。多くの人がこれを摂理にかなった瞬間だと言う」
「今晩ここにいるはずじゃなかった」と述べ、奇跡的な出来事だったことを強調したのですが、実は今、共和党支持者を中心にトランプ氏は「神によって守られた」と受け止める人が増えています。
会場では“トランプグッズ”を売る店に多くの人が詰めかけているのが確認でき、見に行くと…
記者
「やっぱり、ありました、見て下さい。銃撃の後の有名な写真。さっそくTシャツになっています」
銃撃直後の写真がプリントされたTシャツが大人気になっていました。手に取った客にその魅力を聞いてみると…
客
「起きたことは悲しいけど、神の言葉よ。メッセージであり、聖書的ね」
「神がトランプ氏とこの国を見守っているシンボルだと思う」
口にするのは「神」という言葉。別のトランプグッズを扱う店では聖書が売られていました。そのわきに飾られているのはこの写真です。
聖書を購入した人
「神に選ばれたのよ。あの時、彼が頭を動かしたのは、きっと神の介入だったんだと思う」
トランプ氏の親族のSNSを見てみると、こんな画像が。キリストがトランプ氏の両肩に手を添えているもので、支持者らの間で拡散しています。
暗殺未遂事件を経て、トランプ氏を「特別な存在」とする人が現れ始めているアメリカ。その数が増えれば、11月の大統領選挙にさらに大きな影響を与えそうです。
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