アメリカ・共和党の副大統領候補に指名されたJ.D.バンス氏(39)の演説から、トランプ陣営の戦略が見えてきました。
■かつて「反トランプ」も一変…忠誠心アピール
バンス氏、大歓声を受け演説 この記事の写真アメリカ大統領選に向け行われている共和党全国大会。3日目の18日、大歓声を受け演説を行ったのは、副大統領候補に指名された39歳のJ.D.バンス上院議員です。
バンス氏「アメリカのために戦えと」 バンス上院議員「この8年間、トランプ(前)大統領はアメリカ国民のために全力で戦ってきました」
「(トランプ氏が)暗殺から逃れた時の映像をすべてのアメリカ国民に見てほしい。アメリカのために戦えということなのです。自分が最も危険な瞬間でさえ、彼の頭の中にあったのは私たちのことです」 以前は「反トランプ」も現在は「トランプ支持」
演説の中でトランプ氏を度々持ち上げ、忠誠心をアピールしたバンス氏。会場で見守ったトランプ氏も、満足げな表情です。かつては「反トランプ」でしたが、今は一変、トランプ氏を支えます。
バンス氏「アメリカを再び偉大な国にする」 バンス上院議員「肌の色に関係なく、私たちはアメリカ国民を第一に優先し、メイク・アメリカ・グレート・アゲイン(アメリカを再び偉大な国にする)」 外報部・中丸徹デスク解説 テレビ朝日 外報部 中丸徹デスク
「これはトランプ氏がかねて主張してきた主張の内容と一緒で、トランプ氏が元々の支持者のことを“あなたたちを忘れていない。今でもあなたたちの代表なんだ”と、メッセージを発信する意味があったと思います」
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■透けて見える…トランプ陣営の“ある思惑”■透けて見える…トランプ陣営の“ある思惑”
トランプ氏さながらバイデン政権批判もさらにバンス氏は、トランプ氏さながらのバイデン政権批判を展開しました。
バンス氏「私が4年生の時…」 バンス上院議員「私が(小学校)4年生の時、バイデンという職業政治家が悪い貿易協定を支持し、多くの仕事をメキシコに明け渡しました」
「高校2年生の時には、またバイデンが中国と甘い協定を結び、中産階級の製造業を破壊しました」
バンス氏の演説からは、トランプ陣営の“ある思惑”が透けて見えるといいます。
「バンス氏は『コアな支持層』へ、トランプ氏は『中間層』へ…」 中丸デスク「これからトランプ氏が選挙で勝つために、中間層を取りに行くなかで、『コアな支持層』に向けてはバンス氏が発信していく。『中間層』に向けては自分(トランプ氏)が発信していく。そうした役割分担をすることも考えられると感じました」
共和党大会では、現地18日の最終日に、トランプ氏による指名受諾演説が行われます。
(「グッド!モーニング」2024年7月19日放送分より)
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