韓国国旗=ゲッティ

 韓国軍合同参謀本部は19日、北朝鮮に向け宣伝放送を実施したと発表した。同本部によると、北朝鮮が18~19日にごみをぶら下げた風船を韓国に向けて飛ばしたため、対抗措置として実施した。宣伝放送を実施するのは約1カ月ぶり。

 宣伝放送は軍事境界線付近に設置した拡声機を使用し、韓国のニュースやK-POPなどを放送する。放送は最長約30キロ先まで聞こえるとされる。境界線地域の軍人などに心理的影響を与えることを目的としており、北朝鮮が「嫌がる」措置と言われている。韓国軍は19日、「今後の韓国軍の対応は北朝鮮の行動にかかっている」とけん制するコメントを発表した。

 北朝鮮は韓国の脱北者団体がビラや韓国のドラマなどを収録したUSBメモリーを北朝鮮に向けて飛ばしたことに反発し、5月下旬から6月上旬にかけて大量のごみ風船を飛ばした。これに対し、韓国軍は6月上旬に宣伝放送を約6年ぶりに実施。韓国メディアによると、韓国の人気音楽グループ「BTS」の曲を流したという。一方、北朝鮮はその後もごみ風船を飛ばし、韓国軍は宣伝放送を再開すると警告していた。【ソウル日下部元美】

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