軍事車両に乗るイスラエルのネタニヤフ首相(手前)=パレスチナ自治区ガザ地区南部ラファで2024年7月18日、イスラエル首相府提供・AP

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルのネタニヤフ首相は18日、ガザ地区最南部ラファを予告なしに訪問し、現地で戦闘を続けるイスラエル軍の部隊を視察した。戦闘地域を訪問して士気を高めるとともに、ハマスに対して妥協しない姿勢を改めてアピールする狙いがあるとみられる。

 イスラエルメディアによると、ネタニヤフ氏は軍幹部らと面会し、「ハマスの喉元に軍事的圧力をかけることで、(ハマスに拘束されている)人質の解放が進む。圧力は交渉を遅らせるのではなく、促進させる」と強調した。

 イスラエル軍はラファを「ハマスの最後の拠点」と位置づけ、5月上旬に地上作戦を開始。ガザ地区とエジプトをつなぐラファ検問所も制圧し、重傷者の国外への搬出や人道支援物資の搬入ができなくなった。北部などからラファに逃れていた多くの避難民も、さらなる退避を余儀なくされている。【カイロ金子淳】

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