米中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで、共和党全国大会の聴衆の歓声に応えるナバロ元大統領補佐官=2024年7月17日、秋山信一撮影

 米中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催中の共和党全国大会で17日、トランプ前政権で大統領補佐官を務めたピーター・ナバロ氏(75)が演説した。2021年の連邦議会襲撃事件を調査する下院特別委員会の召喚に応じなかったとして議会侮辱罪で有罪となり、南部フロリダ州の刑事施設に収監されていたが、17日の出所後に党大会に直行。政治的な訴追だったとして「(民主党の)ジョー・バイデン(大統領)と不正義の司法省によって収監されていた」と主張した。

 ナバロ氏が登壇すると、会場は「ウエルカム・ホーム(お帰りなさい)」と連呼し大合唱になった。ナバロ氏は、トランプ氏も四つの刑事事件で起訴されたことを念頭に「彼らは私にも、トランプ氏にも襲いかかってきた。次はあなたかもしれない」と述べ、司法当局が政治的に偏向しているとの持論を展開した。

 ナバロ氏は、トランプ氏に関する情報は大統領特権で保護されると主張し、下院特別委の召喚を拒否。議会侮辱罪で禁錮4月の有罪判決を受けていた。トランプ氏の元側近のスティーブ・バノン元首席戦略官(70)も同様に有罪となり、今月1日に収監された。【ミルウォーキー秋山信一】

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