11月の米大統領選に向けて共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス連邦上院議員(39)の「ひげ」が注目されている。米メディアによると、ひげを生やした副大統領候補は、1932年のチャールズ・カーティス(共和党)以来。ドナルド・トランプ前大統領(78)と共にホワイトハウス入りすれば、92年ぶりに「ひげの副大統領」が誕生することになる。
バンス氏は2016年に中西部の白人労働者の悲哀を描いた回想録「ヒルビリー・エレジー」がベストセラーになった際はひげを生やしていなかった。しかし、22年の上院選で初当選した際にはひげを蓄えていた。保守派の間では、ひげが「強さ」のアピールになるとの見方もある。
トランプ氏はひげを好まないとも言われるが、バンス氏については「若いリンカーンのようだ」と米メディアに語っている。バンス氏と親しいトランプ氏の長男ジュニア氏や次男エリック氏もひげを生やしている。
米国では18世紀末の建国期の大統領はひげを生やしていなかったが、19世紀半ばのリンカーン以降、20世紀初期まではひげを生やす大統領も多かった。しかし、「不衛生だ」との印象を持つ人もいるため、政界で徐々に敬遠され、「ひげの障壁」という言葉も生まれた。大統領で日常的にひげを生やしていたのは、1913年まで務めたウィリアム・タフト(共和党)が最後だとされる。【中西部ウィスコンシン州ミルウォーキー秋山信一】
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