米東部ニューヨーク州の連邦地裁の陪審員は16日、エジプト政府や知人に便宜を図った見返りに多額の賄賂を受け取ったとして起訴された民主党重鎮のメネンデス上院議員(70)に有罪評決を言い渡した。米メディアが報じた。量刑は10月29日に言い渡される予定で、上院民主党の指導部からはメネンデス氏に辞職を求める声が上がっている。
メネンデス氏とその妻は2018~22年、米国からエジプトへの軍事援助が滞らないように便宜を図った見返りなどとして、エジプト系米国人の実業家らから現金や金の延べ棒を受け取ったとして起訴された。
メネンデス氏は当時、上院外交委員会の委員長や筆頭委員として米国の対外軍事援助に強い影響力を持っていた。
陪審員らは、メネンデス氏について収賄や強要など16の罪状全てで有罪と評決した。妻は病気治療のため公判が延期された。
メネンデス氏は、06年から上院議員を務めており、現在4期目。昨年9月に起訴された際、外交委員長を辞任したが、議員辞職は拒んでいる。15年にも友人に便宜を図る見返りに多額の寄付や接待を受けたとして起訴されたが、その際は陪審の判断で審理が無効になった。
上院民主党トップのシューマー院内総務は今回の評決を受け、「メネンデス上院議員は有権者、上院、我が国のために正しいことをし、辞職しなければならない」との声明を出した。【ワシントン西田進一郎】
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