来日中のアメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は、国連安全保障理事会で北朝鮮制裁委員会・専門家パネルの任期延長案が否決されたことを受けて「国連総会や外部の枠組みを活用するなどの代替案を考えている」と述べました。

アメリカから来日したトーマスグリーンフィールド国連大使。先月、国連安保理で北朝鮮制裁委員会の専門家パネルの任期を延長する決議案がロシアの拒否権行使により否決されたことをめぐり、次のように述べました。

アメリカ トーマスグリーンフィールド国連大使
「日本や韓国、そして同じような考えを持つ国々と協力し、北朝鮮に責任を負わせるために制裁の報告や監視を提供する別の仕組みを展開するために取り組んでいる」

そして、大使は専門家パネルの代替案として「国連総会や国連の外部の枠組みを活用することを模索している」と話しました。

専門家パネルは任期切れとなる今月末までに新たな決議が採択されなければ廃止となるため、北朝鮮に対する国連の監視が弱まるおそれがあります。

また、この日の午前中には北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの母・早紀江さんを含む拉致被害者の家族と総理官邸で面会。大使は「北朝鮮にいる家族に何が起きているのかを数十年にわたり心配している苦悩は非常に心に迫るものだった」と話しました。

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