イラン大統領選は5日、決選投票が始まった。事前の世論調査では、欧米との対話に前向きな改革派のペゼシュキアン元保健相(69)が反米保守強硬派のジャリリ元最高安全保障委員会事務局長(58)をややリードしているものの、接戦になるとみられる。体制に批判的な国民の中には棄権する人も多いとみられ、投票率がどこまで上がるかも注目される。
世論調査機関「ISPA」が4日に発表した調査によると、両候補の支持率はペゼシュキアン氏が49・5%、ジャリリ氏が43・9%だった。保守強硬派からは決選投票で「結集」を呼びかける声も上がっているが、穏健路線を求めてペゼシュキアン氏に投票する人も出るとみられている。
イランの選挙は投票率が体制に対する信任を図る指標になるとも言われている。6月28日の第1回投票はイラン革命(1979年)以来、過去最低となる約40%にとどまった。決選投票でも棄権する人が多いとの見方もある。
大統領選はライシ前大統領が5月にヘリコプターの墜落事故で死亡したことに伴い実施。即日開票され、6日には大勢が判明する見通し。【カイロ金子淳】
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