ロシアのプーチン大統領は4日、ウクライナで続ける「特別軍事作戦」を巡り、ロシアが受け入れられる不可逆的な措置にウクライナ側が同意しなければ「停戦は不可能だ」と主張した。カザフスタンの首都アスタナで同日開かれた「上海協力機構(SCO)」の首脳会議後に報道陣の取材に答えた。
プーチン氏は、ウクライナ側が何らかの前向きな措置をとると期待して停戦を発表することはできないと断言。「相手側が停戦を利用して(自らの)状況を改善し、紛争を継続する体制を整えるようなことは許されない」と警戒感をあらわにした。
一方、11月の米大統領選で返り咲きを目指すトランプ前米大統領が「当選すればウクライナ問題を解決できる」と主張していることにも言及し、「真剣に受け止めている」と話した。その上で、「トランプ氏にどんな提案をする可能性があるのかは知らないが、彼が心から話していることに疑いはない」とし、その姿勢を支持していると述べた。
トランプ氏は米国によるウクライナへの多額の軍事支援を批判してきた。発言を巡っては、ウクライナのゼレンスキー大統領も反応し、「戦争を終わらせる方法を知っているなら示すべきだ」とけん制している。【モスクワ山衛守剛】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。