夕暮れ時、ロンドン市内で飲食を楽しむ人々=2023年9月23日、篠田航一撮影

 英国で下院(定数650)の総選挙が4日、投開票される。下院によると、1935年以降、常に実施日は「木曜」だが、法的な決まりはないという。なぜ木曜なのか。

 下院はホームページで、木曜を投票日とするのはあくまで「慣例」としている。過去には5月の第1木曜と規定されたこともあったが、この法律は既に廃止されているという。

 英メディアによると、木曜の理由は諸説ある。かつては金曜が給料日だったため、その日はパブに飲みに行く人が多くなる。すると土曜は二日酔いで投票できない。日曜は皆、教会に行く。こうした事情を考慮し、木曜になったとの説だ。

 また、かつては木曜に多くの町で「市」が開かれたため、外出者が多く、投票日に向いていたとの説もある。より現実的な説は、木曜に投票を終え、金曜に結果が出れば、新首相は週末に閣僚人事を考えることができるので、月曜からスムーズに政権を始動できるという日程上の理由だ。

 投票時間は午前7時~午後10時。仕事帰りでも投票できるよう、遅くまで投票所は開いている。【ロンドン篠田航一】

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