南シナ海の領有権問題を巡りフィリピンは2日、首都マニラで中国との2国間協議を実施した。比外務省によると、両国は今後も話し合いを継続することで合意したが、意見に大きな隔たりがあるという。
協議には、比側からラザロ外務次官、中国から陳暁東外務次官が参加した。両国は、互いに「信頼回復」が必要とし、南シナ海問題に関する2国間の連絡体制を改善するための話し合いを継続することで一致した。沿岸警備当局間の連携再開も視野に入れるという。
フィリピンと中国は2023年、同海での偶発的な衝突を避けるため、当局者間で直接話し合う「ホットライン」を創設した。しかし同年8月、南沙(英語名スプラトリー)諸島で中国海警局の艦船が比側の艦船に向けて放水した事案以降、比沿岸警備隊はホットラインを一時停止している。
比外務省は声明で「現状に対処するための実質的な進展があったが、依然として、(意見に)大きな隔たりがある」としている。【バンコク石山絵歩】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。