北朝鮮で29日にあった朝鮮労働党中央委員会拡大総会で、出席者が胸に金正恩(キム・ジョンウン)同党総書記の肖像バッジを着用していた。北朝鮮国営の朝鮮中央通信が30日にホームページで公表した写真に写っており、着用が公式メディアで確認されたのは初めて。
従来一般的だった金氏の祖父金日成(キム・イルソン)主席や、父金正日(キム・ジョンイル)総書記のバッジから交代した形で、金正恩氏の偶像化を加速させる狙いがあるとみられる。同通信によると金正恩氏は総会に出席し、経済発展などについて演説したという。
肖像バッジは「肖像記章」と呼ばれ、左胸に着ける。聯合ニュースによると、金正日氏が2011年12月に死去して以降、金日成氏と金正日氏の肖像が並んだバッジを住民らが多く着用していた。金正恩氏単独のバッジは12年に製作したとの情報があったものの、北朝鮮国内で着用が確認されたのは今回が初めてという。
今年5月下旬には朝鮮労働党中央幹部学校内で金正恩氏の肖像写真が父、祖父のものと並べて掲示されているのも確認されている。【ソウル日下部元美】
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