海上境界線付近で実施された射撃訓練=2024年6月26日、韓国国防省提供・AP

 韓国海兵隊は6月26日、韓国が海上境界線と位置づける北方限界線(NLL)付近の島しょ部で海上射撃訓練を行ったと発表した。定例での訓練は約7年ぶり。南北首脳が緊張緩和を図るために2018年9月に締結した軍事合意について、韓国政府が4日に効力の全面停止を決定したことを受けて再開した。

 海兵隊によると、K9自走砲や多連装ロケット砲「天武」を展開し、計290発の射撃を行った。同隊は「海兵隊は今すぐに敵と戦う準備ができている」との砲兵隊長のコメントを発表した。

 軍事合意では、軍事境界線周辺とNLL周辺に「緩衝区域」を設定し、軍事訓練など区域内での敵対行為を禁止した。北朝鮮が5月下旬から韓国に向けてごみをぶら下げた風船を飛ばしたり、全地球測位システム(GPS)を妨害する電波を発信したりするなどの行為を繰り返し、韓国政府は対抗措置として効力を停止していた。【ソウル日下部元美】

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