パレスチナ・ガザ地区で活動を続けるユニセフ(国連児童基金)の広報官がANNの取材に応じ、砲撃や食料不足などにより子どもたちは「想像を絶する苦しみを味わっている」と即時停戦の必要性を改めて訴えました。

ユニセフ ジェームズ・エルダー広報官
「2日前の夜は非常に激しい砲撃で眠れなかった。昨夜はドローンが一晩中、ホバリングしていた。ガザの人々にとっては250日もこんな夜が続いている」

 ユニセフのエルダー広報官は14日、戦闘が続くガザ地区について「安全な場所はどこにもない」と述べたうえで、日々、食料や水が不足し、多くの子どもが栄養失調や感染症などの命の危険にさらされていると危機感を示しました。

 WHO(世界保健機関)によりますと、ガザ地区では5歳未満の子ども8000人以上が急性栄養失調と診断されて治療を受けていて、そのうち1600人が重度だということです。

ユニセフ ジェームズ・エルダー広報官
「ここにいる人々にとって最大の課題は、生き続けることだ。戦争が続く度に子どもたちや市民の状況は悪化していく。あすはきょうよりも悪くなるだろう」

 ガザ地区での戦闘を巡っては、新たな停戦案に関する協議が続けられていますが、日々状況が悪化するなか、住民からは停戦が実現するまでは「何も信じられない」といった声も上がっているということです。

ユニセフ ジェームズ・エルダー広報官
「国民が今も一番に必要としているのは停戦だ。この不公正に対し、人々は声を上げ続ける必要がある。子どもはどこにいても子どもだ。多くの子どもたちを殺し、ガザを破壊したところで、中東に平和がもたらされるはずがないことを忘れてはならない」

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。