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 主要7カ国首脳会議(G7サミット)はイタリア南部プーリア州で現地時間13日午前(日本時間同日午後)、開幕する。G7は共同声明で、中国政府が補助金を出して自国製品の輸出を後押しする「過剰生産問題」に対し、一致して取り組むことなどを盛り込む方向で調整している。米政府高官が明らかにした。中国は「過剰生産は存在しない」と一貫して主張しており、G7は結束して中国への圧力を強める方針だ。

 また米政府は12日、ウクライナに侵攻するロシアに対する追加制裁を発表した。軍需物資の生産などに関わるロシア国内外の300以上の団体や個人が対象。中国の金融機関などを念頭に、制裁の対象者と取引した金融機関は制裁を受ける可能性があるとしており、制裁逃れの「抜け道」をふさぎたい考えだ。サミットでも中国によるロシアの軍事産業への支援について協議する。

 過剰生産を巡っては、欧米各国が産業の浮沈をかけて注力する電気自動車(EV)の分野が主に問題となっている。欧州市場では、比亜迪(BYD)などの中国メーカーが低価格を武器に急速にシェアを拡大。欧米は、背景に中国政府による多額の補助金の恩恵があるとして「公平な競争環境が損なわれている」と神経をとがらせてきた。

 米国は5月、中国の過剰生産問題への対抗措置として関税を現行の4倍にあたる100%に引き上げることを決定。欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会も昨年10月から調査を始め、中国から輸入されるEVに対して最大38・1%の追加関税を暫定的に課す方針を12日に発表した。

 ただ、中国はこうした欧米の対応に「保護主義だ」(商務省報道官)と反発を強め、対抗措置をとることも示唆している。G7の中でも中国市場を重視するドイツの閣僚や自動車メーカートップは、中国に配慮する姿勢も見せており、仮に中国との緊張がさらに高まればG7内で足並みが乱れる可能性もある。

 サリバン米大統領補佐官は12日、記者団に「中国がもたらす課題に対処するために我々は団結している」と強調した。【バーリ(イタリア南部)松井聡、宮川裕章、ブリュッセル岡大介】

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