大阪・関西万博の会場となる夢洲でパビリオンの起工式を行ったオーストリアの関係者ら=16日午前、大阪市此花区(井上浩平撮影)

2025年大阪・関西万博にパビリオンを出展するオーストリアは16日、万博会場となる人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)で起工式を行った。同国の政府関係者は、令和7年4月の万博開幕までに建物や内装など全ての準備を整えることに自信を示した。

同国は、自前で建設する「タイプA」パビリオンを選択。首都・ウィーンが音楽の都として知られることから、テーマは「未来を作曲」とし、音楽を通じて同国の魅力を紹介する。

パビリオンの正面には、巨大な楽譜をイメージしたらせん型の高さ約12メートルの構造物(ループ)を設ける。日本の皇室に献上したピアノを展示するほか、遠隔操作の技術でオーストリアでのピアノ演奏をパビリオンでのライブとして楽しめる企画も用意する。

起工式には同国政府や、万博を運営する日本国際博覧会協会の関係者らが出席し、工事の安全を願った。オーストリア連邦産業院のハラルド・マーラー総裁は、ループを同国で制作後、夢洲会場に「クリスマス後」に運び込んで組み立てるスケジュールを説明。「綿密な計画にもとづき、予定通りに建物を完成させる。私たちは過去100年間の万博で、全ての建築を計画通り成し遂げている実績がある」と強調した。(井上浩平)

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