米連邦捜査局(FBI)などは今月、東部ニューヨーク、フィラデルフィア、西部ロサンゼルスの3都市で、過激派組織「イスラム国(IS)」との関係が疑われるタジキスタン人計8人を拘束した。8人は2023年以降にメキシコ国境から越境してきており、共和党のトランプ前大統領が11月の大統領選に向けて「国境の混乱が治安悪化につながっている」との批判を強めるのは必至だ。
米メディアが11日報じた。報道によると、8人は国境で亡命申請をした際、犯罪歴の有無など初期的な審査を受けたが、問題はないと判断され、米国内に仮放免されていた。しかし、FBIの捜査でISと関係している疑いが浮上。当局は数カ月間にわたって行動を監視し、先週末に一斉に拘束したという。
8人はテロ関連の容疑では訴追されておらず、移民関連の法律に違反した疑いで拘束された。国外退去処分になる可能性があるという。米国では4月にもISとの関係が疑われるウズベキスタン人が東部ボルティモアで拘束される事件があり、捜査当局は今回のタジク人の事件とも関連しているとみている。【ワシントン秋山信一】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。