異常熱波で森林火災が制御不能に。炎と煙が街に迫っています。

■“制御不能”熱波×大規模森林火災

 白煙に包まれながら消火にあたる消防士たち。陸と空から炎を封じ込めるため、懸命な活動が続きます。

 場所は地中海に面するスペイン・アリカンテ県。大規模な森林火災が発生。多くの住民が避難する事態に…。

バレンシア地域 内務・司法長官 エリサ・ヌネス氏
「この地域には多くの草木が放置されていて、火が付きやすくなっていた」

 原因として考えられているのは、干ばつと熱波。北部・ガリシア州の街中に設置された気温計は37℃を表示。スペイン各地で4月としては異例の暑さとなっているのです。

スペイン気象局 ルベン・デル・カンポ氏
「この背景にはエルニーニョ現象のような自然的要因だけでなく、気候変動の影響も考えられています」

■「怖い!」キャンプ中に大粒のひょう

 異常気象は世界各地で発生。中国では激しい雨と風が…。浙江省を襲ったのは、ひょうを伴った暴風雨。郊外のキャンプ場はパニック状態に。

キャンプ客
「怖い!何なの!」

 テントを破って降り注ぐ大粒のひょう。中にいた人たちは慌てて椅子を頭にかぶります。しかし、そこへ…。追い打ちを掛けるように横殴りの風がテント内に。

 この日、現地では風速28メートルを超える強風が吹き、1時間以上、激しい雨が続いたということです。

■“異例の暴風雨”砂漠の国が水浸し

 大雨による被害は“砂漠の国”でも。緊急車両のサイレンとともに街に鳴り響く雷鳴。中東バーレーンの首都・マナマでも暴風雨が吹き荒れ、街のあちこちが水浸しに。

 中東地域で続いている大雨。オマーンでは鉄砲水が発生し、河川が氾濫。少なくとも17人が命を落としました。

■洪水悪化させ?“人工のダム”爆破

 カザフスタンでも記録的な洪水が続いています。川を流れる巨大な氷の塊。雪解けを迎えるこの時期、カザフスタンでは“春の洪水”がこれまでにない規模で拡大しています。

レディング大学 気候科学 マリア・シャゲダノバ教授
「気温が氷点下から17℃から18℃まで急激に上がったため、雪が解け、洪水が起きました」

 山間部からの雪解け水が流れ込んだことで川が増水。大規模な洪水につながっているのです。

 そうしたなか、地元当局が爆破したのは住民たちが作った“人工のダム”。農業用水を集めるのが目的でしたが、川をせき止め、洪水を悪化させていました。

 一方で洪水の勢いは収まらず、17のうち8つの州で今も非常事態が続いています。

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