北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長=ベトナムのハノイで2019年3月2日、AP 

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記の妹、金与正(キムヨジョン)党副部長は9日夜、韓国が約6年ぶりに北朝鮮への宣伝放送を実施したことについて「汚くて幼稚な仕打ちを強く糾弾する」と激しく反発した。北朝鮮国営の朝鮮中央通信が同日伝えた。

 北朝鮮は、韓国の脱北者団体が北朝鮮を批判するビラなどを風船で飛ばしてきたことへの報復措置として、8日に「ごみ風船」を再び韓国に向けて飛ばし始めた。これに対し、韓国政府は9日午後、南北の軍事境界線付近に設置した拡声機を使い、北朝鮮への宣伝放送を実施。各種のニュースやK-POPなどを流した。

 与正氏は「もし韓国がビラ散布と拡声機による放送の挑発を並行して行うなら、疑いようもなく我々の新たな対応を目にすることになる」と強調。韓国政府に対し「これ以上の対決の危機を招く危険な行為をただちに中止し、自粛すべきた」と警告した。【ソウル福岡静哉】

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