韓国軍は9日午後、南北の軍事境界線地域に設置した拡声機を使い、北朝鮮に対する宣伝放送を約6年ぶりに実施した。北朝鮮が韓国に「ごみ風船」を飛ばしたことへの対抗措置。放送では、各種のニュースのほか、韓国の楽曲なども流した。軍事境界線付近にいる北朝鮮兵士らに心理的な影響を与える狙いがある。
聯合ニュースによると、9日の放送は、冒頭に韓国国歌を流した後、「北韓(北朝鮮)の同胞の皆さん、こんにちは。真実と希望の声を伝える自由の放送をこれから始めます」との宣言で始まった。
その後にはニュースが続き、韓国が北朝鮮との間で2018年に結んだ南北軍事合意の効力を全面停止したことや、日米韓が国際原子力機関(IAEA)の定例理事会で北朝鮮の核・ミサイル開発などを強く非難したといった内容を放送したほか、北朝鮮の天気予報や物価動向も伝えた。韓国サムスン電子のスマートフォンが今年第1四半期に、世界38カ国で出荷台数1位になったことも報じた。
ニュース以外では、韓国の若手歌手の曲の放送や、韓国と北朝鮮の言葉づかいの違いを紹介する内容もあった。【ソウル福岡静哉】
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