インドで行われた総選挙の開票結果が公表され、与党連合が政権運営に必要な過半数の議席を獲得しました。3期目を目指すモディ首相は勝利を宣言してはいますが、与党が議席を大幅に減らしたことで求心力の低下につながる可能性もあります。

総選挙の開票を受け、モディ首相は4日夜「きょうの勝利は世界最大の民主主義国の勝利だ」と宣言、3期目の政権運営に向け準備を進める意欲を示しました。

選挙管理委員会が公表した開票結果によりますと、543議席のうち与党連合は293議席を確保、過半数は維持しました。ただ、モディ首相率いる「インド人民党」は2014年に政権を握って以降、初めて単独過半数を割りました。

経済発展が進む陰で貧富の差や若者の高い失業率などをめぐり国民の不満はくすぶっていて、農村地域を中心に与党は議席を大きく減らしています。

一方、野党連合は230議席を獲得しました。最大野党「国民会議派」のラフル・ガンジー氏は「モディ首相の退陣を国民が求めている結果だ」と強調、今後、与党連合の切り崩しを図り、政権樹立を模索する構えも見せています。

モディ氏の求心力の低下は避けられないとみられるなか、連立をめぐる与野党の駆け引きで政局が混乱する可能性も出てきています。

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