虹色の旗を手にパレードする人たち=バンコクで2024年6月1日、武内彩撮影

 東南アジアで初となる同性婚の法制化を目指すタイの首都バンコクで1日、LGBTQなど性的少数者らが連帯するパレードが行われた。6月の「プライド月間」に合わせて開催し、国内外からの参加者や沿道の人たちが虹色の旗やプラカードを手に盛り上がった。

 タイの国会は婚姻を「男性と女性」の間に限定する現行法の改正審議を進めており、年内にも成立する見通しだ。支援団体や当事者が長年求めてきた「性別に関係なく誰もが結婚できる平等婚」の実現が近づいている。セター首相もこの日のパレードに参加した。

パレードに参加したタイのセター首相=バンコクで2024年6月1日、武内彩撮影

 赤い華やかな民族衣装を着たナムポン・サムランポンさん(26)は「今は自分の好きな格好をしても非難されず、社会に受け入れられていると感じられるようになった。でも法整備は追いついていない」と話し、法改正を心待ちにする。

 タイは政府が観光振興に「LGBTQフレンドリー」を取り入れるなど性的少数者に寛容な国として知られ、国外から迫害や差別を逃れてくる人もいる。中国からパレードのために来たという医師の男性(30)は「ここではゲイという自身のアイデンティティーに誇りを持てる」と話していた。【バンコク武内彩】

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