アメリカのトランプ前大統領による不倫口止め料の改ざんをめぐる事件の裁判で、トランプ氏に有罪評決が下されました。アメリカの大統領経験者では、初めての有罪評決です。
ポルノ女優に不倫関係を隠すために支払った口止め料を弁護士費用とした業務記録改ざんの罪に問われていたトランプ氏。
CNN:「トランプ氏に34件すべての罪状で有罪の判決が下されました。34件、すべて重罪です」
選ばれた12人の陪審員は、トランプ氏を知っているものの、普段、ニュースを見ない人や、トランプ氏は本音で話していると前向きな評価を口にした人など、さまざまです。1人でも反対すれば評決にはいたりませんが、全員が一致して“有罪”の判断を下しました。
マンハッタン地区・ブラッグ検事:「やるべきことをやった。多くの声がありますが、重要なのは一つ、陪審員の声です」
評決後、裁判所の外では、「安堵です」「民主主義の勝利の日」など、喜びの声をあげる人々の姿がありました。
近づく大統領選挙。立候補の条件は「アメリカ生まれ、35歳以上、在住14年以上」のみで、トランプ氏が立候補の機会を失うことはありません。
当の本人は、こう語りました。
トランプ前大統領:「不正で恥ずべき裁判だった。真の評決は11月5日に国民が下す。対抗馬を痛めつけようとバイデン政権がやったことだ。恥ずべきことだが、我々は戦う」
熱狂的な支持者の間では、この認識は変わりません。
トランプ支持者:「失望で、世界が終わったような気分です」
トランプ支持者:「トランプ氏は悪いことをしていません。何が犯罪なのか?筋が通らないので理解できません」
最新の世論調査で、トランプ氏が有罪の場合でも、投票に影響しないと答えた有権者は67%。今回の評決の影響は小さいように思われる一方で、有罪となった場合、17%がトランプ氏に投票する可能性は低くなると答えています。接戦州では、“有罪”の評決が結果を左右しかねません。
量刑は、7月11日に言い渡されますが、トランプ氏は控訴するとみられています。
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