アメリカのオースティン国防長官と中国の董軍国防相がシンガポールで会談し、オースティン長官は台湾海峡を巡って中国軍の「挑発的な動き」に懸念を示しました。

　米中の国防相は31日、アジア太平洋地域の軍トップらが参加するアジア安全保障会議が行われるシンガポールでおよそ1年半ぶりに実際に会って会談しました。

　アメリカ国防総省によりますと、オースティン長官は今月、中国軍が実施した軍事演習など台湾海峡周辺における「挑発的な行動」に懸念を表明しました。

　また、南シナ海について国際法で保障されている「公海の航行の自由を尊重することの重要性」を強調しました。

　一方、ロイター通信によりますと、董国防相は台湾について「アメリカは中国の内政に干渉するな」と警告したということです。

　6月2日まで開催されるアジア安全保障会議では、南シナ海を巡って中国と領有権を争うフィリピンのマルコス大統領が基調演説する予定で、応酬が繰り広げられる可能性もあります。

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