アメリカ・トランプ前大統領の不倫口止め料をめぐる裁判。大統領経験者として史上初めて、陪審による有罪の評決が下されました。

ニューヨーク州の裁判所の陪審が下したトランプ前大統領への有罪の評決。

トランプ氏は2016年の大統領選挙の直前、不倫の口止め料をめぐり業務記録を改ざんしたとして起訴されていましたが、34件すべてで「有罪」の評決が下されました。大統領経験者への有罪の評決はアメリカ史上、初めてです。本人は…

トランプ前大統領
「我々は悪いことはしていない。私は無実の男だ」

記者
「トランプ氏に有罪評決が言い渡されたことを受け、トランプ氏に反対する立場の人たちが集まっています」

裁判所前ではトランプ氏の支持者と、そうではない人が言い争う様子も。

トランプ氏を支持する人
「トランプ氏は今回、有罪になったが、本物のニューヨーカーからすれば、そうではない」

トランプ氏を支持しない人
「有罪評決は、自由と民主主義の国で法を超える者はいないことを示してくれた」

トランプ氏はおよそ8時間後、会見を開くことにしています。

今回の評決は11月の大統領選挙にどう影響するのか。

直近の世論調査では、トランプ氏がバイデン大統領をわずかにリードしていますが、ABCテレビが5月にトランプ氏の支持者を対象に行った世論調査では、有罪評決が出た場合、4%が「支持をやめる」、16%は「支持を続けるか、考え直す」と答えていました。接戦が見込まれる選挙では、わずかな支持者の動向が結果を左右する可能性もあります。

ただ、「裁判はバイデン政権による選挙妨害だ」といったトランプ氏の主張は無党派の有権者にも一定程度、浸透しているとして、専門家の中には影響は限定的との見方もあります。

自らを「政治的迫害の被害者」だと訴え支持を伸ばしてきたトランプ氏。量刑は7月に言い渡される予定ですが、トランプ流の選挙戦術は有罪すら乗り越えるのでしょうか。

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