トランプ前米大統領の不倫口止め料を巡る事件の裁判が開かれているニューヨーク市の裁判所前で28日、俳優のロバート・デニーロさんらが記者会見し、トランプ氏を批判した。デニーロさんは11月の大統領選で再選を目指すバイデン大統領の最新の選挙CMでナレーションを担当しており、記者会見はバイデン陣営が開いた。
2021年1月にトランプ氏の支持者らが連邦議会議事堂を襲撃した事件で現場対応した元警察官2人も同席し、トランプ氏への批判を展開した。デニーロさんは「ドナルド・トランプはこの街だけでなく、この国も破壊しようとしている」と訴えた。
バイデン陣営は4月半ばに始まった裁判をめぐり、「政治介入」への批判を警戒してほぼ静観を続けていた。AP通信によると、記者会見に同席した陣営の広報担当者は「皆さん(報道陣)がここにいるから開いた」と述べ、裁判について語るためではないと主張したという。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、時間をおいて同じ場所で記者会見したトランプ陣営幹部は、デニーロさんを「洗脳された俳優」と呼び、「裁判に政治は関係ないと何カ月も言い続けてきたのに、(バイデン陣営は)選挙キャンペーンのために姿を見せた」と非難した。【ニューヨーク八田浩輔】
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