日中韓サミットに合わせて韓国の尹錫悦大統領と中国の李強首相が会談し、外務・防衛当局の高官による「外交安保対話」を新設することなどで合意しました。

韓国大統領府によりますと、26日にソウルで会談した尹大統領と李強首相は、外務・防衛当局の高官による「外交安保対話」を新設し、来月中旬に初会合を行うことで合意しました。

さらに、両首脳は、中韓自由貿易協定を文化、観光、法律の分野まで広げる第2段階の交渉を再開することなども決めたということです。

また、韓国大統領府の高官によりますと、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮をめぐって、尹大統領は李強首相に対し、「中国が国連安保理の常任理事国として平和の砦の役割を果たしてほしい」と求めました。

一方、中国外務省の発表によりますと、会談で李強首相は「中国と韓国の経済関係は両国民に利益をもたらした」と強調したうえで、「韓国からの投資を歓迎する」と述べるなど、経済貿易関係をさらに強化したい考えを示しました。

そのうえで、アメリカが中国をターゲットに進めているデカップリング=経済の切り離しを念頭に「経済貿易問題の政治化に反対し、サプライチェーンの安定性を維持すべきだ」と主張しました。

中国と韓国は、外交や経済面での交流が冷え込んだ関係にありましたが、中国としては、韓国との関係改善を進めることで、日本、アメリカ、韓国の連携にくさびを打ちたい狙いもあるものとみられます。

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