国連安保理の緊急会合後、退席するイランとシリアの代表ら=14日、ニューヨークの国連本部(ロイター)

【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会は14日、イランによるイスラエル攻撃を受けて緊急会合を開催した。日本など多くの国がイランとイスラエルの双方に自制を求める中、イランとイスラエルは互いの批判に終始した。

会合でイスラエル代表は、イランによる攻撃は「覇権的野心」に基づくもので、紛争が世界規模に拡大する前に「イランを止めなければならない」と主張。「イスラエルには報復する権利がある」と述べ、対抗措置を取る可能性を示唆した。

これに対し、イラン代表は、イスラエルが1日に在シリアのイラン大使館を攻撃したと主張し、攻撃は「イランの正当な自衛権の行使だ」と反論した。

グテレス国連事務総長は「武力行使を伴う報復行為は国際法で禁じられている」と述べ、イランの攻撃を非難した。一方で、大使館などは「不可侵」だとする外交上の原則に言及した。

山﨑和之国連大使は紛争拡大を懸念し、イスラエルとイランに「最大限の自制」を求めた。

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