トランプ前米大統領(77)が不倫の口止め料を不正に処理したとされる事件の公判は21日、東部ニューヨーク州の裁判所で弁護側の証人尋問が終わった。米メディアによると、トランプ氏は証言しなかった。検察側の証人尋問は終わっており、28日に最終弁論が行われる。その後、陪審員が有罪か無罪かの判断を下すための評議に入る。
トランプ氏は初公判の前に「絶対に証言する」と述べていたが、公判が始まると発言がトーンダウンした。刑事事件の被告は検察側の追及を避けるために証言しないことが多く、トランプ氏の弁護側からも証言を行うのはリスクが大きいとの見方が出ていた。
トランプ氏はこの日、報道陣に「罪は犯していない」と主張し、改めて無実を訴えた。一方で、証言をしなかった理由には言及しなかった。
12人で構成される陪審員の評決は全員一致が原則で、有罪になれば判事が量刑を言い渡す。一方、11人が評議で有罪としても1人が無罪を主張すれば、審理は無効になる。その場合、検察側が裁判をやり直すか判断する。【ニューヨーク中村聡也】
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