イランメディアによると、墜落したのは米国のベル社が1960年代に開発した「ベル212」。専門家はロイター通信に対し、墜落した機体は、対米関係の悪化や経済制裁の影響で航空機やヘリの輸入が難しくなる79年のイスラム革命以前に導入されたモデルとの見方を示す。
イランでは革命が起きるまで親米のパーレビ王朝が世俗主義的な政策を進めた。当時イランは米国から多数の航空機やヘリコプターを購入。民間機ではイラン航空が77年に導入した米ボーイング社の「747SP」を約10年前まで運用していたほか、現在もイラン空軍では革命前に導入された機材が使用されている。
イランでは機体の更新が思うように進まず、部品の輸入も難しいことから安全性に懸念が示されてきた。米メディアによると、ザリフ前外相は今回の墜落について、米国による制裁が要因になったと主張。これに対し、カービー米大統領補佐官は20日「全く根拠がない。どの国も機器の安全性を確保する責任がある」と反論した。【ワシントン松井聡】
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