イランのライシ大統領らを乗せたヘリコプターが墜落した後に活動する救助隊=同国北西部の東アゼルバイジャン州で2024年5月20日、WANAロイター

 米国務省のミラー報道官は20日の記者会見で、イランのライシ大統領らが搭乗したヘリコプターが墜落した後、イラン政府から支援の要請があったことを明らかにした。ただ、「輸送に関する事情」で実現しなかったとも述べた。

 ミラー氏は要請の詳細は明らかにしなかったが、「我々が同様の状況でどの国からの要請にも応じているように、イラン側にも支援できると明確にしていた」と述べた。

 また死亡したライシ師について哀悼の意を表明した上で、「40年近くイランの人々の弾圧に加担した残忍な人物だ。数多くの恐ろしい人権侵害に関与した」と説明。その上で、「我々のイランに対する原則的なアプローチは変わらない」と述べ、今後も厳しい姿勢で対峙(たいじ)するとした。

 イランは1979年のイスラム革命を機に、反米姿勢に転じた。米国とは国交がなく、現在も対立が続いている。【ワシントン松井聡】

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