イランのライシ大統領らがヘリコプターの事故で死亡しました。今後の中東情勢に影響が出るのか懸念されます。

19日、隣接するアゼルバイジャンとの共同事業であるダムの完成式に出席するため、イラン北西部を訪れていたライシ大統領。アブドラヒアン外相らも同行し、ヘリコプターで移動していましたが、その後、ヘリコプターが不時着したと報じられました。

そして。

イラン国営テレビ キャスター
「ライシ大統領が人々への奉仕の途上で高位の殉教者となりました」

きょう、イラン国営テレビはライシ大統領が死亡したと報道。ヘリコプターは山岳地帯を飛行していたところ、悪天候のため墜落したということです。

濃い霧の中、現地では遺体の収容作業などが行われていました。

今回の事故を受け、イランの首都、テヘランでは。

イラン市民
「きのうの発生時、今朝ニュースが確認された時、大切な支えを失ったと感じました」

また、林官房長官は午後の会見で、大統領と外相の2人とは面識があったとし、深い哀悼の意を示しました。

63歳のライシ氏は、3年前の選挙でイランのナンバー2にあたる大統領に選出。厳格なイスラム教徒で、最高指導者ハメネイ師の後継者候補とされていました。

反米の保守強硬派として知られ、ガザ情勢をめぐってはイスラム組織ハマスを支持し、イスラエルやアメリカとの敵対姿勢を強めていましたが、ロイター通信によりますと、イスラエルの当局者は“大統領の死に関与していない”と話しているということです。

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