東京電力は13日、福島第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の試験取り出しに向け、格納容器の貫通部を塞いでいた堆積(たいせき)物の除去作業が完了したと発表した。
除去作業は1月に始め、棒状の装置や高圧水を使って、配管の奥に堆積物を押し流した。3月末に完了する予定だったが「現場で取り出しにくいところがあった」(東電)として約1カ月半遅れた。
東電は当初、貫通部からロボットアームを差し込んで取り出す計画だった。しかしアームの製作に時間がかかることなどから、アームより細い伸縮性のパイプを使い、釣りざおのような器具を垂らす工法に変更。取り出し時期を2023年度内から今年10月に延期した。今後は取り出し装置の製作や訓練を進める。東電は取り出し時期について「進捗(しんちょく)に応じて早まる可能性もあるが、工程を精査する」とした。【木許はるみ】
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